こんにちは。
今日もお金の勉強をして資産形成に繋げていきましょう!
twitterでも話題になっていますが、不動産投資に人気が出ています。
では実際に、不動産投資で資産形成するのか、株式で資産形成するのかどちらが有利なのか見ていきましょう。
お金に縛られない自由を求めて資産形成中の20代会社員が自身の経験をもとに、資産形成のノウハウやお金の知識について発信している著者が執筆しています。
・20代会社員
・社宅一人暮らし
・20代1000万円達成
・積立投資:持株会5万/オルカン10万
・高配当株や個別株を不定期にスポット買い
株式よりも不動産に興味のある方は多いのではないでしょうか。
実際、不動産投資の足掛かりに株式投資をしており、ゆくゆくは不動産投資をと夢見ている方もいるようです。
これらの夢は、不動産投資の利回りの良さよりも株式投資の不安定さに起因しているように感じます。
本当に不動産投資は株式投資の上位互換なのか、今日は詳しく比較していきたいと思います。
不動産投資について
不動産というものが実態として利益を得られる安心感と大家という身近な存在から不動産投資を資産形成のゴールに据える人は多いと思います。一方で株式投資は、元手がゼロになるリスクがあると不安感がどうしても付きまといます。
なぜそのような印象を持たれるのか、不動産投資のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
不動産投資のメリット
- ①レバレッジが利く
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不動産投資の大きなアドバンテージとして、レバレッジの力で大きな資金を動かせるということです。不動産を購入する時に多くの方は借金をして購入します。つまり、100万円の資金で1000万円の物件を購入して運用しようとすればレバレッジは10倍となります。株式では大きなレバレッジを働かせることは容易ではありませんが、不動産の世界では比較的容易にレバレッジを活かすことができます。
家賃収入からローン支払いを差し引いた額が正味のリターンとなり、大きな物件ほどより大きなリターンを得ることができます。株式市場でもレバレッジはできますが、株式のボラティリティを考えるとリスクが大きくなりがちであり真似できないでしょう。 - ②ボラティリティが低い
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株式市場は、ボラティリティが大きい投資商品です。一方で、不動産市場では、もちろん一定の価格変動はあるものの、ほとんど値動きは少なくボラティリティが低い商品であることが分かります。ボラティリティが低いということは、それだけリスクを許容できる幅が広がり、投資妙味があることを示します。
- ③キャッシュフローが大きい
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また不動産は、キャッシュフローが大きいのも特徴です。家賃であれば、毎月一定額の収入を得ることができます。株式市場でも配当はあるものの、年一回が平均的な相場であり、売却益を狙う場合ではキャッシュフローは望めません。
やはり、投資収益のみで生活したい投資家の人にとっては、不動産投資の安定して高いキャッシュフローは魅力的なのかもしれません。
不動産投資のデメリット
- ①流動性が低い
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不動産の購入と株式の購入を比べて見ればわかると思います。実物の不動産を所有した後、すぐに現金が欲しいと思っても売却までに数か月の時間がかかる場合がほとんどだと思います。例えば、不動産価格の下落時に売りたいと思っても、実際に売買するまで長期間かかってしまっては、その間に思わぬ損失を被る可能性があります。また、株式に比べて、売却単位が大きく、例えば10万円だけ売却などという選択が不動産ではできません。
つまり、不動産を所有することは、非流動資産を所有することに他なりません。 - ②維持の手間やコストがかかる
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不動産には、多くのコストがかかります。
例えば、固定資産税や修理、補修、保険、その他維持費などが挙げられます。年間で数%は総コストとして支払わなければいけないでしょう。さらに、固定資産税などは、賃貸されていない状態であっても発生します。
株式では経年劣化しませんが、不動産は持てば持つほど経年劣化するので資産価値が減ることにも注意しなければならないでしょう。 - ③参入障壁が高い
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株式投資では、口座開設をして購入手続きを行えば、簡単に参入することができますが、不動産ではそう簡単に参入することができません。また、最低購入金額が高いことも参入障壁を高くしていると思います。
また、不動産売買には資格や税金関係で必要な知識が必要です。良い物件を見つけるにも長い時間がかかるでしょう。 - ④行動力が必要
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株式では、投資した後に維持をしたり何かする必要はありません。しかし、不動産投資には時間と労力がどうしてもかかってしまいます。物件の調査からローンの審査、広告、修繕などです。
また、不動産投資には多くの人が関係しています。大家としてのスキルや経験が今後の成長に大きく関わってくる分野です。そのため、不動産投資したから何もしなくてもお金が入ってくるということはありません。
不動産を維持するためには、やることがたくさんあるのです。行動力が必要という意味もよく分かるでしょう。
不動産投資の利回りと株式投資の利回りの違い
皆さんが気になるのは、やはり利回りの良さですよね。
もし、不動産投資の利回りが高ければ、それだけ手間をかける価値があります。
しかし、不動産投資の利回りを求めるのは非常に難しいものです。
現物の不動産投資は、賃貸物件からアパート、店舗、オフィス、倉庫など、不動産投資は広範囲にわたっており、それぞれの場所や種類を1つの指標として求めることはできません。
株式であれば、S&P500などのインデックス指標で比較できますが、不動産投資を比較するのは難しいのです。
ただし、商業用不動産のパフォーマンスは、REITのパフォーマンスを用いることができます。
不動産市場全体のパフォーマンスに非常に近いものであり、REITのパフォーマンスを見ることで、不動産の管理を管理会社に委託した場合の不動産利回りと同様になるはずです。
米国での株式と不動産のパフォーマンス比較
REIT(不動産投資)のパフォーマンスとして、FTSE Nareit が米国全体の公開不動産市場の指数として有名です。
株式からは米国代表のS&P500をチョイスしました。
1971年からのパフォーマンスを示したものがこちらの図となります。
過去50年では、不動産も株式も大きな違いはありませんでした。
年によっては、REITのパフォーマンスがいいときもあれば、株式のパフォーマンスがいいときもあります。
でも総じて、S&P500のパフォーマンスがREITを上回っており、REITが完全に株式に勝利した局面はなさそうです。
本来の不動産投資パフォーマンスを見積もることは困難
特に、賃貸物件などの小規模な民間不動産投資の場合、そのパフォーマンスを得ることは困難です。
不動産の現物投資を行う投資家は、REITインデックスを完全に複製することは難しく、全員が異なる収益モデルを得ています。物件の規模や稼働率、住宅市場、その他の要因により全く異なる結果になることでしょう。
それを単一の指標としてみることはできません。
少なくとも、、FTSE Nareit が S&P500 に勝てなかったからと言って、個々の不動産投資が必ず悪いわけではなく、あくまでも参考としてとらえてもらえればと思います。
とはいえ、全体を俯瞰してみると、利回りに大きな差はないことは確かなようです。
不動産の値上がり
また、不動産資本からの利回りだけではなく、将来的に売却して住宅価格の急上昇から高い収益を得ている不動産投資家もいます。実際に、中古家を購入してリフォームし、付加価値を付けて売却することで資本からの利回り以上に収益を上げることができるでしょう。
しかし、一般に住宅価格の上昇は非常に緩やかであり、時間の経過によるインフレ程度の上昇しか見込めないでしょう。
もちろん、場所によっては再開発などによって、急速に上昇する場合もありますが、平均的には株式の値上がり率に比べて穏やかであり、住宅価格の上昇を期待することはできません。
私は不動産に投資しますか?
これらのデータを見ていったときに、REITも株式もほとんど変わらないパフォーマンスを長期的に得られることが分かりました。現物の不動産投資にかかる労力を考慮すると、賃貸物件の運用はあまり良くないようにも思います。
また、不動産投資には、税金などもかかってしまいます。株式のファンド内再投資であれば、リターンから税金を払う必要がなく大幅なポートフォリオの成長を見込むことができます。
とはいえ、私のポートフォリオにはREITがあります。
現物で、様々なリスクを背負って直接投資するのではなく、REITを介して不動産投資に介入することで、ポートフォリオの多様化をすることができます。
またREITであれば、大家のように夜中の2時に水道が壊れたというような連絡が来ることもありません。物件を管理する時間や労力がなくても不動産投資できる手軽さから。私にはREITが適切であると思います。
不動産投資をするには、現物の物件を買って管理するには非常に手間はかかりますが、不動産投資に反対しているわけではありません。賃貸物件を保有しないで、いくつかのREITを持つことは、ポートフォリオの充実のために推奨したいです。
まとめ:不動産投資はまずREITから始めよう
今回は、不動産投資と株式投資の違いについて比較してきました。
現物の不動産投資には、キャッシュフローが大きいことなど利点はありますが、賃貸物件の管理に非常に手間や時間がかかる欠点がありました。
パフォーマンスも、不動産投資が抜きん出ているわけではなく、逆に株式投資の方が少しだけよいか、ほとんど変わらないパフォーマンスしかありませんでした。
だからと言って、不動産投資が悪いわけではありません。
現物の不動産を保有しなくとも、REITの不動産インデックスを購入することで、ポートフォリオに不動産投資を入れることが簡単にできます。
不動産投資の収益が十分に高ければ、不動産投資の欠点も見過ごせますが、現状その確信を持つことは難しいでしょう。
だからこそ、REITをポートフォリオに組み込んで、多様化することで収益を最大化させるスタンスで投資を続けていきたいと思います。
不動産投資の関わり方は様々だと思います。皆さんの知識もあれば、ぜひ教えてください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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